指板の音の配置をより深く理解する




最近取り組み始めた「ルートを小指で弾くスケールポジション」の運指練習を紹介したいと思います。


1.練習の目的
まず、この練習を始めようと思ったきっかけから書いていきたいと思います。

最近自分の演奏にマンネリを感じていて、その原因の1つとして「6弦、5弦のルートを人差し指で弾くスケールポジション」で演奏していることが多いことに気がついたからです。
いつも同じポジションで演奏して、つい運指が楽な音使いになっていたのでしょう。
また、「人差し指スケールポジション」での音はルートを基準として度数を把握できていましたが、この「スケールポジション」を外れると途端に度数がわからなくなり音を探り探り演奏してしまう状態となっていました。


そこで、「運指のバリエーションを増やす」こと、「指板の音の配置をより深く理解する」ことを目的に「ルートを小指で弾くスケールポジションの運指を鍛える」練習を始めてみました。


2.「ルートを小指で弾くスケールポジション」について
図2は小指ルートポジションの2オクターブ分のCメジャースケールです。
6弦8フレットを小指で弾くのを起点としています。また、各フレットを担当する指を記載しています。ポイントは5弦9フレットの「B音(M7)」です。
この音は小指をストレッチして弾くこととします。
このような運指はバークリーでも教えているようですね。

試しに6弦から1弦に向かってスケールを上昇、1弦から6弦に下降してみましょう。
速く弾く必要はありません。その代わり下記ポイントを意識してゆっくりと弾いてみてください。


・基本は1つの指で1つのフレットを担当する.(4フレット分カバー)



・人差し指、小指は1つ先のフレッ分もカバーする.(6フレット分カバー)



・ストレッチするときはなるべく、手や他の指は動かさないようにする.



・実音名、度数を常に意識する.



どうでしょうか?
5弦9フレットを小指で弾くのは辛いですね(笑)


それと、鏡で自分の運指を見てみてください!
世界で活躍するトップジャズギタリストの運指に似ていると思いませんか?
私はそう思いました(笑)


上手い人はフォームも無駄がなく美しいですよね。



3.「ルートを小指で弾くスケールポジション」での運指練習例
最後に私がいつもスケールを覚える時にやっているエクササイズにこの運指を当てはめたものを紹介します。
いづれもスケール上昇、下降モチーフになります。


①5度づづ上昇(下降)するモチーフ




②3度モチーフ



③トライアドモチーフ



④テトラドモチーフ




今回はメジャースケールのみ紹介しましたが、是非モードスケールやオルタードスケールなども上記4つのモチーフを使ってエクササイズをやってみるといいと思います。



いかがでしたでしょうか?
私は1ヶ月ほど前から1回10分ほどで週に2−3回このエクササイズをやっていますが
少しづつ効果が出てきました!



運指のバリエーションが増えたことで、1オクターブ低い音域で同じフレーズを弾いたり、そのフレーズを小指ルートポジションで弾きやすいよう変化させたり、新しいフレーズが出てきたり、といった感じです。



また、バークリー式の6フレット分カバーするストレッチ込みの運指を取り入れたことで、以前より無駄がない運指フォームになってきました。



そしてこの記事を書いていて、リックなどに頼らず自由にインプロヴァイズするための「一丁目一番地」はギター指板の音の配置を理解することなのだと気がつきました。



皆さんも是非取り組んでみてはいかがでしょうか?






4.参考資料
参考にCアイオニアンモード7つのスケールのポジションとオルタードスケール(スーパーロクリアン)のポジションのダイヤグラムを載せておきます.
こちらもスケールポジションを覚える練習のためにお使いいただければと思います.

①Ionian Scale(アイオニアン)

②Dorian Scale(ドリアン)



③Phygian Scale(フリジアン)


④Lydian Scale(リディアン)



⑤Mixolydian Scale(ミクソリディアン)



⑥Aeolian Scale(エオリアン)



⑦Locrian Scale(ロクリアン)


⑧Super Locrian Scale(スーパーロクリアン)











Thomastik-Infeld
12-50フラットワウンド弦

サウンドハウスで購入

Thomastik-Infeld
11-47フラットワウンド弦

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