[再掲]ジャズギター用エフェクターボード組みました




ジャズギター用エフェクターボード組みました!
[再掲]2022/05/08

先日のブログで少し書かせていただきましたが、2020年2月に自身のジャズバンドのライブがあります。
半年くらい前にセミアコのES-335を購入したこともあり、今回のライブではエフェクターも使おうと考えていました。

そこで、エフェクター、パワーサプライ、エフェクターボード、パッチケーブルを一式揃えました。
(StrymonのリバーブBlueSky、ディレイElCapistanは1年ほど前に購入していたのでそれ以外の機材を揃えました)

せっかく一色揃えたので、機材の選定理由や購入してみて良かったこと悪かったことを色々と書いていきたいと思います!



エフェクター

エフェクターを購入する時に参考にしたのはtataが好きなギタリストや去年ライブを観に行ったギタリストのペダルボードや音作りを参考にしました。

具体的には
Gilad Hekselman
Mike Moreno
Lage Lund
Gabriel Vicéns
Pat Martino
などのギタリストです。


これらのギタリストに共通しているのはリバーブとディレイペダルです。
近年のジャズギタリストはこの2つのペダルで、シンプルなクリーントーンに

「奥行き」や「伸びやかさ」

を出していると演奏を観ていて感じました。

これはサックスやトランペットにのように柔らかく厚みのある音を表現すつために使用しているのだと思います。


そこではじめにリバーブとディレイペダルの選定をしました。



■リバーブペダルの選定


初めリバーブはJC-120やTwinReverbなど定番のアンプにもついているので不要と思いましたが、
意外とスタジオやライブ会場のアンプ内蔵リバーブは壊れていたり、ノイズが酷かったりで
必ずしも使えるとは限らないなと思い保険のために購入することとしました。

リバーブペダルの選定で重要視したのは以下の2点です。
・定番のリバーブがある
・アナログドライスルー機能がある

1点目はクセのない残響音が出るものを使いたかったからです。
2点目の理由は残響音ではない音はD/A変換されない元の音が出るタイプのものの方がギターの素の音の良さを引き出せると思ったからです。

この2点を満たす製品として
Strymon Blue Sky
Strymon Frint (リバーブとトレモロ一体型ペダル)
TC ELECTRONIC Hall of Fame Reverb

3製品が候補に上がりました。

購入した時(1年ほど前)にはリバーブペダルの良し悪しを判断できる知識がなかったため、
雑誌やストアのレビューなどでも評価の高い「Strymon / BlueSky」をあまり深く考えず購入してしまいました。


購入してみて思ったのは音はとても良いのですが
「Strymon / BlueSky」ほど高機能でなくても良かったと思いました(笑)

「Strymon / Frint」でトレモロも使って音色のバリエーション増やすか、
コスパの良くて省スペースな「TC ELECTRONIC / Hall of Fame Reverb」の方が良かったと思ってしまいました。


候補3つに絞るところは良かったのですが実際使ってみるときのことを考えるのが足りてなかったです。。。




リバーブはこちらもおすすめです。
■Strymon FLINT




■ディレイペダルの選定

ディレイペダルは評判や機能などからほぼ一択で「Strymon ElCapistan」と決めていました!

理由としては以下の3点です
・テープエコーの温かみを再現できる
・アナログドライスルー機能がある
・タップテンポ機能がある

後からコスパや省スペースなの観点で
「TC ELECTRONIC / Alter Ego 2」でも良かったかなと思いましたが、
やはり細かな音作り、音色を考慮すると「ElCapistan」を購入して良かったと思いました。

また、「ElCapistan」は裏設定でリバーブもかけることができるので、リバーブペダルも持っていくのが面倒な時には
「ElCapistan」1台持って行けば済むという点や、Strymonペダルに共通して言えることですが、
Outputから直接PAに接続もできる点など細やかなところに手が届いていることも考慮すると現存しているディレイペダルの中では1番の製品だと思われます。

これは本当に購入して良かったペダルです!!


■Strymon El Capistan




■サスティナーペダルの選定


サスティナーペダルは
Gilad Hekselman、Mike Moreno、Lage Lundの足元にもあるペダルで
コンテンポラリージャズギタリストには必須と言っても良いペダルではないでしょうか。

必ずしもなくても良いとは思いますが、「自身の表現の幅を広げるためにあると良いかな」くらいな気持ちで購入しました。

この手のペダルには

Gamechanger Audio Plus Pedal
ZCAT Pedals Hold-Reverb
ELECTRO-HARMONIX Freeze Sound Retainer

の3機種がありそれぞれ使用感を確かめるため試奏してきましたが使い勝手や音のバランス的に
「ELECTRO-HARMONIX / Freeze Sound Retainer」が一番良かったのでこれを購入しました。


ちなみに
Gamechanger Audio / Plus Pedalは見た目がとてもカッコ良いのですが、
音を出してから少し遅れたタイミングでスイッチを踏まないとホールドしないので操作が難しいのと、
ホールド音がトレモロのようにうねるような音になってしまうので自分には使いこなせなかったです。
おそらくサンプリングした音の時間間隔が広いことと、ギターは音が減衰していくという点で相性がよくないのだと思います。


ZCAT Pedals / Hold-Reverbはリバーブとサスティナー機能が1台になっているのと、サイレントスイッチなので良いと思いましたが、
エフェクトオン時に「ジー」というノイズが入ってしまうのと、ホールドオンが低音が大きすぎて使いづらかったので候補から外しました。


ELECTRO-HARMONIX / Freeze Sound Retainer
は当初フットスイッチがカチカチ音が出る仕様で演奏中スイッチ音が聞こえるので評判が良くなかったようですが、最近改良されて
サイレントスイッチになったのでそのタイミングで購入しました。


実際「Freeze Sound Retainer」を購入してからの感想ですが、
ホールドするタイミングも直感的に操作できるのでこれが機能的にも一番良いと思いました。


まだ使い方は試行錯誤中ですが、常に足元に置いておいて演奏中思いついたアイディアを色々と試してみたいと思います。










パワーサプライ
パワーサプライは以前充電式タイプのものを購入していて、使い勝手も良く満足していたのですが、
アナログエフェクターとデジタルエフェクター両方に電力を供給した時や、Strymonのペダル複数同時に電力を供給した時に
ノイズが発生してしまうという問題があり、他の電源ポートの電気的な影響を受けない、アイソレートされている製品を購入することとしました。


パワーサプライは実際使ってみないとノイズの発生の有無がわからないので安さだけで選ぶのはリスクがあります。
今回Strymonのリバーブ/ディレイがあるので、メーカーで検証がなされているStrymonのサプライを購入することとしました。


Strymonのサプライには下記の3機種があります。

Ojai
Ojai R30
Zuma R300

「Ojai」・「Ojai R30」はコンパクトサイズで良いなと思いましたが、ACアダプタが別となっているので荷物も増えるし、場所も取るだろうなと思い
思い切って大型の「Zuma R300」にしました。
また、今回購入するペダルボードはボード裏にパワーサプライをマウントするだけの隙間がないとわかっており、
大きさはどれもで大丈夫だったので、「部品点数の少ないもの」・「供給電流の大きさ」・「将来の拡張性」という観点で選定しました。

使ってみてノイズもなく快適に使えるので購入して良かったと思います。
「Ojai」・「Ojai R30」もアイソレートされていますし、Strymon製品への電力供給はメーカーで検証されているので
使用するエフェクターの数や将来の拡張性、ペダルボードにマウントする際の大きさを考慮さえすればどの製品でも問題ないかと思います。


「Zuma R300」は写真の通り5ポートありうち1つは電圧が変更できる仕様になっています。









エフェクターボード
前置きが長くなってしまいましたが、本題のエフェクターボードについてです。

今回選定した製品はエフェクターの固定にマジックテープなど、エフェクター側に加工することなくボードに固定することのできる
Aclam Guitars の「Smart Track XS1」というペダルボードです。


ファスナーと呼ばれるエフェクターを固定する金具を使ってボードに固定します。





上の画像の矢印のものがファスナーです。



早速取り付けてみました!
このような感じで3台のエフェクターで組み上げました。



取り付けてみて思ったのが、4台取り付けられるかなと期待していましたが、
固定具ファスナーが横幅を取ってしまうのでStrymonサイズのエフェクターが2台あると
4台設置は厳しいようです。




試しに下の画像のように取り付けて4台目のエフェクターが取り付けられるかやってみました。



Strymonのエフェクターは側面にジャックがないのでくっつけて配置できます。
そこでエフェクターが滑らないようにゴムの滑り止めを挟んで両端からファスナーで
ロックしてスペースを確保してみました。







・・・が、あと少しのところでダメでした。








数センチ幅が足りなかったようです。
ワンノブタイプのエフェクターだったら取り付け可能でした。



4台目のエフェクターと取り付けたい時は下の画像のようにボード外にすることとしました。








ちなみに持ち運び用のソフトケースも付属します。




肩掛けと手持ち用の取手がついています。



ソルダーレスパッチケーブル
最後はパッチケーブルです。


はじめは既製品のパッチケーブルを購入しようと思っていましたが、
ケーブルの長さやプラグの向き・形状の考慮が必要なのと、ハンダタイプのものはプラグの形状が大きいので小型のペダルボードにコンパクトにエフェクターと搭載するのに向いていないと思ったため
ソルダーレスパッチケーブルにすることとしました。


ソルダーレスパッチケーブルは
George L's
RockBoard
Free The Tone
OYAIDE
BOSS
など様々なブランドの製品があります。


最初は、価格と信頼性の観点で購入しようと思っていましたが、「Free The Tone」のゴールドのプラグを見て


「ゴールドかっこいいな」


と思い見た目で決めてしましました(笑)


「RockBoard」にもゴールドプラグありましたが、やはり価格は高くとも知名度があり信頼できる「Free The Tone」のプラグを選定しました。


「Free The Tone」のプラグは品薄だったので早く買わなきゃっていう思いもありました(笑)



こちらが購入した「Free The Tone」のL字タイプのパッチケーブルです。



パッチケーブルの制作も簡単で、切ったケーブルをプラグに差し込み
ネジを締めるだけで、数分で完成します。





作成したパッチケーブルはこんな感じで使っています。


完成

ということでやっとペダルボードが完成しました!


現代ジャズギターの三種の神器とも呼べる

・ペダルサスティナー
・ディレイペダル
・リバーブペダル

を揃えることができました!


特にペダルサスティナーはプレイの幅が広がると思うので
じっくり使い込んでいきたいと思います!




購入した物と大体の金額をまとめてみました。

・ELECTRO-HARMONIX / Freeze Sound Retainer  (¥17000)
・Strymon / ElCapistan  (¥33000)
・Strymon / Blue Sky    (¥33000)
・Strymon / Zuma R300  (¥21000)
・Aclam Guitars / Smart Track XS1  (¥19000)
・Free The Tone /SLK-LPro-10 (¥15000)

ということで総額 ¥138000になりました。。。


1度にまとめて購入したわけではなかったのでこれだけお金を使っているという感覚はなかったのでこうしてまとめてみると思ったより高いなと。。。


ここまでするなら安いマルチエフェクターでも良かったんじゃ。。。


なんて身も蓋もないことを考えてしまいそうになります(笑)



まあ買うまでが楽しいっていう言葉もあるように色々エフェクター調べたりで楽しかったですし、勉強にもなりました。


皆さんもエフェクターボードを組む際に参考にしていただければと思います。











Thomastik-Infeld
12-50フラットワウンド弦

サウンドハウスで購入

Thomastik-Infeld
11-47フラットワウンド弦

サウンドハウスで購入



■ジャズギターおすすめフェクター

エフェクター

ジャズギターにおすすめのエフェクターを紹介します。